第46章 ひめごと 1周年ありがとう記念 ※裏なし お相手:色々
そのまま 彼と身体を重ねて
いつの間にか眠ってしまっていて
裸のままで 眠ってたから
寒くなって目が醒めた
目を開くと目の前に
整った顔があって
自分の彼氏でありながらに驚いてしまった
こうしてると…天元って
すっごい男前なんだよなぁ
「全く、カッコいいんだか
カッコ悪いんだか、私の彼氏様は」
そう言って ツンと
眠っている天元の頬を自分の
人差し指の先で突いた
「起きてるんでしょ?」
「……すぅ」
ツンツンと更に頬をみくりが突く
「天、元?起きてるんでしょ?」
「……んー、まぁ、起きて…る。
なぁ、みくり、もうちょっと
寝たらさ。どっか出掛ね?」
天元の言葉にみくりが首を傾げる
「じゃあさ、美術館は…?
天元行きたいって言ってなかった?
前に見たいって言ってた、印象派の
特別展、やってるみたいだよ?行く?」
「マジかっ」
「それとも、博物館でもいいけど?
世界の珍しい鉱物とか宝石とかの
特別展やってるらしいよ?」
「宝石っ!派手じゃねぇかよ」
「でも、
出掛けないって言ってなかった?」
「いや、行く。出掛ける。
でも、いいのか?俺の趣味に
かなり寄ってる感じすっけど」
くすくすくすとみくりが笑って
「別に、天元の
趣味だけじゃないでしょ?
まぁ、印象派も悪くないけど。
私はアールヌーヴォー画家の方が
好みなのは好みだけど。
でも天元だって、バンクシーの
方が良かったんじゃない?」
「本物を知るってのは、
やっぱさ、違うからな。
それにバンクシーなんて
展示できねぇじゃん。
壁ごと展示でもすんの?」
天元の言葉にふふふと
みくりが笑って
「それがあるんだなぁ~、
バンクシー展。今度来たら
一緒に行こうね?バンクシー」
「マジかよ?
俺の彼女様、最高すぎじゃん」
「それ、私じゃなくて
バンクシーがでしょ?」
まぁ そんな
アーティスティックな趣味の彼に
付き合うのも悪くないかなぁって
「俺のそう言うの理解してくれてさ、
ありがとうな。みくり。
これからも、頼むわ」
そう彼は申し訳なさそうに
私に言って来たけど
案外 そう言うのを見てる
彼の横顔を見るのが 私は好きだったりする
宇随 天元 の場合
ーおしまいー