第46章 ひめごと 1周年ありがとう記念 ※裏なし お相手:色々
「まぁ、お前だから…だかんな」
そう小さな声で不死川が言って来て
「そ?それは光栄かな」
「その、ありがとよ。
いつもわりぃな。甘えちまってよ」
「何それ?実弥らしくないね」
「俺だって、礼ぐらい
その、偶には位は、
言うに決まってんだろ」
お礼を言うのが恥ずかしいのか
不死川はこちらから視線を逸らせて来て
「あー、その、アレだアレ」
「アレって何?」
「つまりだな、アレだ。
これからも世話なっからよ、て話。
だぁあっ!これでいいのかよ!
もうこの話は終わりだっ。
何も言うなよ?絶対言うなよ?」
自分から言っといて
自分で終わらせに来たなこの人
でも まぁ
こんな彼と
2年後も 3年後も
それから先も
ずっと一緒に 過ごして行くのも
悪くないかもってそう思えて来て
「ねぇ、実弥」
「んあ?」
「ありがとうね」
「ん、あ、…ああ」
「何、その返事」
「いいだろうがよ、どんな返事でも。
ダメ出しして来んじゃねぇよ」
「ねぇ、実弥」
「今度は何だよ」
「これからも、ヨロシクね?実弥」
「ん。ヨロシク」
「ねぇ、実弥」
「まだ、あんのか?」
「キス…しよっか?」
「俺も」
「へ?」
「俺も同じ事考えてた」
彼の顔が近づいて来て
キスの予感を感じて
そのまま 瞼を閉じた
不死川 実弥の場合
ーおしまいー