第45章 にゃんにゃんにゃんの日 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
そう思って
寝室のドアの前に来て
ある事に気が付いた
このグローブしてたら
ドアが開けれないんだって
外してしまえばいいんだろうけど
今の私は猫なんだから
猫ちゃんはドア開けて欲しい時って
確か ドアをカリカリってするよね?
猫の手の形のグローブの
指の先端には小さな爪を模した
プラスチックのパーツがちょっとだけ
出た爪の先を表現してあって
カリカリとドアをその爪で
先は丸くしてあるから
実際には引っ掻く動作をしながら
「にゃーぉ、にゃーぉ」
猫の鳴き声を真似してみる
あんまり物真似とかは
得意じゃないけど
野良猫とかに話しかける時に
猫の鳴き声の真似はしてたから
我ながらにこれは少し
自信があるんだけどね
ガチャとドアが開いて
その隙間にすっと
自分のその手を差し込んで
ドアを開けると
スルッと杏寿郎の脇を過ぎて
寝室の中に入った
「可愛らしい猫の鳴き声が、
聞こえると思ったら、君だったんだな」
杏寿郎がベットの上にあがると
トントンと自分の隣を叩いて
みくりに向けて合図をして来る
「おいで、みくり。
君のその毛に、
ブラッシングをしてやろう」
そう杏寿郎に言われて
ベットにあがると
自分の膝の上に座る様に促されて
彼の方に後頭部を向けて
杏寿郎の膝の上に座った
ブラシで髪の毛を丁寧に
ブラッシングされてしまって
「みくり、君の髪は
サラサラしていて、それでいて艶やかだな。
っと、今は猫だから、良い毛並みを
しているんだなと言った方がいいか?
ブラッシングはこれぐらいにして置いて。
みくり、俺の膝の上に
自分の顎を乗せるといい。
約束通りに、頭を撫でてやろう」
ベットの上に突っ伏して
自分の顎を預ける様にして
杏寿郎の膝の上に置いた
今の自分の体勢を例えるなら
ピラミッドの隣のスフィンクスの様な
そんな体勢になっているんだけども
ナデナデと頭を撫でられて
その心地いい刺激に
みくりが目を細める
「君は本当に、
頭を撫でられるのが好きだな。
そんな心地が良さそうな、
気の抜けた顔をされてしまっては。
もっと見たいと、欲張ってしまいそうだ」
でも こうして
杏寿郎に頭ナデナデして貰えるなら
猫の生活も悪くないかもって
そんな風に思えてしまう
「ふにゃ…」