第11章 春が来りて 後編 お相手:冨岡義勇
唇を塞がれて
舌を求めて絡め取られる
そうしている間も
奥まで深く深く それも強く
腰を何度も何度も打ちつけられて
「っ、…はぁ、みくりっ、…みくり」
「あんっ、あぁ、あぁああっ!
んんぅ、ぎっ、……義勇さんっ、義勇さん」
痛みと共に
押し寄せて来る
感じた事のない感覚に
何度も彼の名を呼んでしまって
ズン ズチュン ズン パンッ
パンッ パンッ パンッ
激しくされて
目の前が真っ白になって
息の仕方も忘れてしまって
自分が自分じゃなくなっちゃうような
そんな感覚を感じてると
自分の中から
義勇の昂りが引き抜かれて
太ももに熱い熱が吐き出されて
伝っていくのを感じた
そのまま自分の身体の上に
義勇の身体がもたれ掛かって来て
みくりがそれを受け止めるように抱き留める
彼の顔に触れた手に
ぐっしょりと汗を彼が搔いているのを感じて
「義勇さん、
大丈夫ですか?すごい汗ですよ?」
普段 一緒に稽古をしてたって
義勇さんは涼しい顔をしていて
汗なんてかかないのに……と
みくりが心配そうに
義勇の顔を覗き込んでいて
ぐしゃっとみくりの頭を義勇が撫でると
「心配はいらない……、
男は終わったらこうなる」
とみくりには
理解に困るような事を言われてしまって
みくりが目を丸くしていた
義勇がごろりとみくりの隣に横になると
腕をこちらへ伸ばして来たので
腕枕……してくれるのかな?
みくりがその上に自分の頭を乗せる
空いている手で義勇が
みくりの髪を撫でてくれて
「義勇さん……」
「みくり、身体は大丈夫そうか?」
「えっと、まだ、ジンジンしてますけど
でも……、今、凄く、幸せ……です」
そう言って みくりが義勇の瞳を見つめる
それに応じる様に義勇が
とても穏やかな笑顔でみくりを見つめてきて
「ああ、そうだな」と答えた
「少し、眠るか?」
と聞かれて 頷くと
心地いい疲労感が
身体を包んで来て
そのまま
抱きしめられて 彼の体温を感じながら
ウトウトとまどろむ