第11章 春が来りて 後編 お相手:冨岡義勇
しばらくして
肌寒さを感じて
義勇が目を覚ますと
自分の隣からは
みくりの穏やかな寝息が聞こえて来て
そっと髪をかき上げると
その額に口付けを落とした
「ん?……これは」
どこからかいつの間にやら 入って来た
桜の花びらが一枚
畳の上に落ちていて
義勇がそれに手を伸ばして拾い上げると
「いつの間にか…、春になっていたんだな」
とぽつりと呟いた
春が来りて
朝になったら
みくりと一緒に
花見にでも 行こうと思った
春が来りて
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自分でも普通にするより、長くなる
覚悟を決めて臨んだんですが。ここまでとは。
とにかく、初めてだから
もうこれ以上は無理なくらいに
優しくしてもらおうと、言う、
願望を全開にしたらこうなってしまった。
もう、桜満開じゃないですか!春ですよ。
義勇さんにも春が来たって事で。
桜のお話は、これにしました。
私通ですが、
このお話は、いつもお世話になっている
書き手様へ、素敵な贈り物のお礼に。