第44章 3度目のバレンタインデーは…後編 お相手:煉獄杏寿郎現パロ
しばらく 電話でやり取りとして
その受話器を置いた
「何でも、バレンタイン向けの
ちょっとしたプレゼントが貰えるらしい」
「そうなんだ、サービスが凄いねここ」
ズズッとホットチョコレートを
飲みながらそう返事を返した
それから10分ほどして
スタッフの人が景品を持って来てくれて
空いた皿と引き換えに
杏寿郎がそれを受け取った
そのラッピングされた
赤いメタリックの袋に掛けられた
リボンを解いて杏寿郎がその中身を確認して
「成程…、これはアレと使えと言う事か…」
「何?どうかしたの?中身何だったの?」
そう尋ねるとニヤッと
不敵な笑みを浮かべて来たので
何なんだろうと思って居たら
「みくり、手を出してくれるか?」
そう言われて 促されるままに
みくりが手を出すと何かを握らされて
その握らされた手を開くと
丸まっている赤い何かで
それを 摘まんでピラッと広げると
「それ、履くか?」
そう嬉しそうな顔をしながら
杏寿郎が尋ねて来て
その赤い何かは スッケスケの
真っ赤な布面積の限りなく小さい
大事な部分を何も隠さないパンティーだと知った
「いや、何も隠れないし
肝心な部分が無いし、これ履くなら
最初から履かなくていいんじゃ…」
ふぅっと杏寿郎がため息をついて来て
「君は何も分かってないんだな、みくり
何も履かないのと、これを履くのは
全く持って意味が違うと言うのに…
全裸よりも、変に隠される方が…
いやらしさを男は感じる生き物なんだ…」
杏寿郎の言葉に
自分が用意していたある物を思い出した
「あ、杏寿郎にね。
渡したい物があったの…これ見て
思い出したんだけど。すっかり忘れてた」
そう言ってみくりが立ち上がり
自分のキャリーバックに
衣類に丸めて隠して入れていた
プレゼントの中の一つを取り出して
キラキラとした銀色のベースに
赤のハート柄の袋に入った
プレゼントらしき物を杏寿郎に向けて
差し出して来て
「バレンタインのプレゼントか?」
その外包から見ても
渡して来るタイミングからしても
中身がチョコでないのは
杏寿郎にも分かったが
「多分、それと一緒に使えそうだから…」
一緒に使う?
さっきのあの下着とか?
ガサッとその袋の中身を取り出すと
綺麗に畳まれた赤い何かだった
