• テキストサイズ

【ハイキュー】 続・波長 【孤爪研磨】

第16章 釘


ー穂波sideー







色々とこの先のやりたいことを想像していたら、
全然足りない!ってなって、詰め込める限りを詰め込んだ今年の夏休み。

それでも今はまだ2つのセッション。
…まだ2つ、されど2つ。

予習に復習にレポートに…
それなりにやることはいっぱいある。

一学期使ってとる単位を、夏休みのうちの数週間でとるのだもの。
夏休み全部じゃなくて…
そりゃ…先生みんな笑顔でなぶるのが好きみたいなそんな風にも見えてくる。







ここからまだ参加するクラスは減りつつも増えていくのだし、
だから学業だけに専念すればいいのにね。

わたしはどうにも、振り子のように。
こっちが大きく振れば、こちらもまた同じだけ振り切ってしまうわけで……











生物の講義を受けて、そのままカフェで復習と予習をして、
家に帰ってやることがクリアになって。

カズくんは夏休みに合わせて
日本から来たご両親の将輝さんと蘭さんと南の方へショートトリップに行ってるし…
一人で向かう先はもう、ここ、ビーチしかない。










…と、その前に。

ビーチ近くに車を停めて果物を買いに行く。

このビーチに来た時によく来る、お店。
野菜や果物やベーカリーや、色々売ってるお店。
そしてジューススタンドもあって、少し座って飲んでいくスペースもある。









顔馴染みのジューススタンドのお姉さんに挨拶をして、
果物が置いてあるところに直行する。
…今日、わたしは、ネクタリンを頬張りたいの。
みずみずしい、ネクタリンを、頬張りた……












「…どこいくん? ここにおんで、俺」











この、カリフォルニアなローカルに溢れるお店で、
肩を優しく掴まれて、
今ではもうすっかり馴染みのあるイントネーションで、
なんの約束もしてないのに約束しているかのような口振りで、
人違いですよ感をいっぱい感じさせながらももう、
一瞬で正解に導かされる。











…侑くん!!











って振り返って、顔を確認もせずぼすって抱きつく。
それがわたしの多分、普通だ。

でも…やっぱり侑くんだからかな、
どうしてかな、ふっと一瞬でそうじゃないパターンが顔を出す。










/ 1061ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp