第15章 バンバンジー
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乾杯っつっても酒飲むのは3人だけ、
あとはソフトドリンクでグラス鳴らして。
色々つつきながら、それぞれ盛り上がる。
ったくこいつらは今も昔も、どいつもこいつも自由かよ…
「…ていうか研磨、あれについてはどうなのよ?」
「…あれ?」
「おー、そうだ!研磨さん、Twitterのあれです!羨ましすぎます!
あれなんの雑誌ですか?今度撮影の時に聞いたらバックナンバーとかもらえないかな」
「おぉリエーフ、もうそんなツテできてんのか」
「えへん、なんせ俺、スカウトされたんで!」
リエーフはまだ高校在学中に渋谷を歩いてたら、芸能事務所にスカウトされた。
部活もまだやってたからそれ終わってから返事しますっつって、
そんでまぁ、今やかけだし中、とはいえこのルックスだ。
すでに引手数多な状況らしい。
「…あぁ、あれ」
「なんか反応とかしねーの?」
「…ね、下手におれが反応しても悪ノリするやつ出てくるだろうし。
けど牽制はしとかなきゃね」
そう言って研磨は携帯を取り出しなにやら打ち始める。
【そうだね。 #コヅケン笑顔で嬲りそう あながち間違ってないと思うよ】
「…こわ」
「…こえーな」
「怖いです」
「…結局怖いんじゃん」
「…あ、でも研磨何で顔出ししたんだ?」
「んー、なんとなく。頃合いかなって」
「なんで穂波ちゃんについて触れたんすか?」
「…んー、隠すことでもないし。…ナントナク」
「…なんとなく、ねぇ」
「なんとなくってなんだよ、ぜってー理由あるだろ!」
「なんとなくはなんとなくだよ、立派な理由です」