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【ハイキュー】 続・波長 【孤爪研磨】

第15章 バンバンジー











「…そういえば及川って知ってる? 宮城のどこかのセッター…だった人」

「知ってますとも、月バリ出てたよな、俺が3年のとき」

「…あの人今、アルゼンチンにいるらしいよ」

「…へー、なにしてんの?」

「向こうでバレー選手してるって」

「…すげーなぁ、おい」

「…帰化して」

「きっ帰化ぁ!?」

「………」

「…すげーな、まじですげー奴らばっかだな、なんつーか技術がどうの以前のぶっ飛んだやつら」

「…楽しみだよね、おれそれ聞いてなんかすごい上がった」

「………チビちゃん経由?その情報」

「ううん、翔陽には言ってない。…烏野の人たちは知らないんじゃないかな」

「…どこ情報なのよ」

「穂波が及川サンの友達に遭遇して。それで家に招待して、
で、及川サンとビデオ通話で話したんだって、それで」

「いやいやいやいや、ツッコミどころ多すぎるんですけど…!」

「…ふ、だよね。ほんとそう思う。ウシワカにも遭遇してるし」

「すげーなー、世界でもそんな感じかよ。 でも何でチビちゃんには言わないんだ?」

「…だって、アルゼンチンとブラジルとかなんか近いじゃん」

「近いじゃんっつっても東京と埼玉の距離感じゃねーよ?」

「でも翔陽だし…なんかあるんじゃないかと思って、言わないでおく」

「…ふーん、やっぱお前チビちゃん大好きだな」

「え、なにそれ気持ち悪い、やめて。別にフツーの友達だよ」

「…うん、すき。 当たり前じゃん。 って言わねーんだな 笑」

「…ちょっとクロ。 …でもなんであれがそんなに話題になるわけ?」

「わかっててやったんじゃねーの?」

「…?」

「まぁ、いいっすわ。 …なぁちょっと久々にバーチャファイターやんね?」











有名人、なにそれ?

みたいな調子のいつも通りの研磨。

有名人?うん、知ってる。わざとだよ?

みたいなこれまたいつも通りの研磨。










どっちもが変わらずそこにあって… って言ってる意味わかる?

周りのことなんてどうでもいい、っつー研磨と、
その周りの反応を予想して利用して、っつー研磨。

相反してるようで、ずっと昔からこれが、研磨だ。











…そんなことに感慨深くなっちまう、俺はそんなお年頃…なのか?













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