第15章 バンバンジー
「ひょえー… 言ってみたいねぇ、その言葉。
じゃあライブ配信もそのための準備的な?」
「…んー、遅かれ早かれかなと思って。じゃあまぁさっさと終わらせちゃおうかな、とか。
でもまぁ、よくわかんないけどあの後チャンネル登録者すごい増えたし…
結果的にはよかったし、そうだね、準備とも言えるかもね。
でも、それは資金調達のための準備なだけであって、それ以外に利用するつもりはないかな」
「…利用て。 でも楽しみだな、チビちゃんのスポンサーつくの」
「うん、まぁね。 でも、まだわかんない。 今日本で準備してるんだけど。
つまんなそうだなって思ったら、しないし。
もしスポンサーついたとしても、つまんなくなったら、やめる」
………。
「…それ笑顔で言うことか?」
「え? 笑ってないし」
「いや笑ってたし」
「笑ってない」
「笑った」
いや確実に笑ってたわ。
チビちゃんがいつまでも元気でありますように…
「そいや、穂波ちゃんはどうしてんの?」
「すごい頑張ってる」
「…そうですか」
「今、学年度末の試験前。試験終わったら一年が終わるんだけど」
「あ、え、5月に学年度末なの? 9月に入学してなかった?」
「うん、5月末で終わりだって。夏休み長いよね」
「…帰ってくるって?」
「……ううん、帰ってこない」
「………」
「夏休みの間許される限り、講義受けるんだって。
少しでも早く必須科目取っときたいって。
最初は5月24日からって言ってたかな、何個か区切りがあって……」
「へぇ、夏休み海三昧ー♡とかしてもいいのにな、してんの普通に想像できる」
「…や、海は近いし多分、反動みたいに行くと思う。
前もそういうときあった。ベクトルどっちにも振り切ってるみたいなの。
そういう時の穂波は……」
「………」
「すごいエロいんだよね。 …いつもだけど」
「…そっすか ま、想像できるけども」
「だからちょっと、心配」
「お?」
「だって穂波、かわいいしただでさえエロいのにさ……」