第15章 バンバンジー
ー治sideー
「いや普通なんかーい」
「いや普通って、別に普通って…笑」
「…そこもうちょっと説明しないんだねー 笑 コヅケンおもしろー」
結局、あれから2人組の常連さんが一組きただけ。
おもろいことやってんなーいうて、楽しんでくれとる。
さっきみたいにツムとかケンさんとかミカちゃんいう子が大きい声で話しても
全然オーライ、今日はこういう日なんやろ、いう感じ。
【別に普通なんだwww】
「…え、あ、棒棒鶏?
棒棒鶏は別に普通なんだけど、好きな棒棒鶏があってそれを作れる人がいて。
…なんかまぁ、そんな感じ」
なるほどなぁ、穂波ちゃんの棒棒鶏いうことか。
そんで夜久…ってあの音駒のうまいリベロやんな、今関東のVリーグに所属しとる。
その人が作り方かなんか教えてもろてて、とかかいな。
…あー、あかん。
考えとったら会いたくなってまう。
店開くために金貯めなあかんのに、飛行機代に使ってしまいそや…
「んーあと10分か。…んと、彼女はいる。
…カラコン?ううん、これもともとこの色。
…え、あ、翔陽からメールきた。笑 なんでこっちに……」
あんだけ鬼のように来とって、
散々スルーしよった質問はサラッと答えて終わりかいな。
いちいちかっこええな、研磨くんは。
【えええええー!なにあの笑顔!メールの主なにもの!】
【さらっと彼女いるって言ったー!】
【…彼女いるのか……】
【彼女とはどのくらい付き合ってんですか?】
「…あははっ、優なにその質問ー 笑」
「孤爪に彼女とか意外すぎて……」
「…彼女と何年…… んと、高一からだからもうすぐ4年。
…え? うん、好き。 当たり前じゃん」
………。
っはー!?
くっそかっこええやん、こんだけ話題になった状態で、
そんなこと普通にいう!?
やば、あかん、、またツムみたいになってまう……
「「なんそれ俺も言いたい!!!」」