第15章 バンバンジー
ー侑sideー
【彼女さんのこと好きですか?】
「…え? うん、好き。 当たり前じゃん」
どうでもいいような質問がいろんなコメントの中に混ざっとって。
もう時間ないよーって雰囲気の中、わざわざそれピックアップして答えよった。
…なんやし、一万人以上の前でも通常運転感。
かっこよすぎやろ……
当たり前じゃん
やって、なんやそれ…
「「なんそれ俺も言いたい!!!」」
「ふは… 揃ったね。いやでも今のはかっこよかった」
「きゃーー!コヅケン女子の好感度爆上げ!!!」
「いやこれは、男もくるやつでしょ」
「…あぁ、英語?英語はゲームの大会で海外の人とチーム組むからそれで。
…彼女と一回別れたことある、、、?一回別れるってなに?
…好きな食べ物は、アップルパイと…… あ、いや、アップルパイが好き。
…あ、そろそろ時間。 じゃあみんな今日はありがとう。
またするときはTwitterで告知するね。
んと、あとさっきも言ったけど外で見かけても放っておいてほしい。
……今後とも動画の方もよろしくね。 じゃあ、終わります。バイバイ」
…いや今絶対、アップルパイと穂波ちゃんのご飯て言おうとしたやろ!
くっそ、この天然あざといやつ、うっとおしいほど唆るんやけど!!
研磨くんは長引かせることもせず、
さくっと最後言いたいこといって配信を終えた。
「コヅケン…何もの。なにあの中毒性!」
「ガチゲーム勢も、そういうんじゃない人もかっさらってく感じありましたよね」
「え、孤爪ってあんな感じだったの?」
「質問答えてくれたね。2回とも 笑 一回別れるって何?だって 笑」
「えっあぁ、うん」
「優、コヅケンと彼女と張り合おうとしてるの?」
「いや違う、そういうんじゃないから!ね?ミカちゃん」
彼女の方が一枚も二枚も上手っちゅー感じのカップルやな。
別に彼女怒ってへんし、からかって楽しんどる感じ。
…あかん、俺も彼女欲しい!
穂波ちゃんに会いたい!!!
ちゅーか1時間も研磨くんの喋りに見惚れてまってコメントし忘れたし!