第15章 バンバンジー
【ていうかまた笑った、…ふ って。破壊力すごい】
【彼女いますか?】
【棒棒鶏好きなんですか?】
【どこで会えますか?】
……うん、こりゃどうももう、
ノックアウトされてる女の子たち出てきちゃってるねぇ。
ここまで想定したライブ配信なのか、顔出しなのか、
先に聞いておきたかったんだけども。
そっち系の質問何度もされてんな。
「…にしても研磨、思ったより通常運転だな」
「あぁ、そのまんまだけど、進化してるみたいな感じだな」
「……さて、訪れつつある空前絶後のモテ期にどう対応するかねぇ」
「基本聞かれたら答えるスタイルみたいだけどでも、スルーも普通にしてくか」
「…あ、おれはいま大学2年。19歳。
…あぁ、うん。23時台は基本配信したくないんだよね。
あ、ネイサン。スラングわかんないって言ってるじゃん…
I don’t get it at all, text me later. ゲームのことでしょ。
…大学名はわざわざ言いたくないけど。
…見かけても絶対声かけないでね」
「ぶはっ!笑」
「ほんとめんどくせーやつだな 笑」
全世界に向けて顔出ししておいて、
話しかけんなっつってか。笑
「あ、そうそう。23時で終わりにする。
あと20分くらい? うん、ゲームのそれについては一個動画作ってるから待ってて。
こんな感じで行こうと思うけどいい?
今後ライブ配信するときは、基本こんな感じでなんていうか…
ゲームじゃないのが基本かな、タブン。
…いや定期とかでするつもりはない。
あぁ、うんそうだね、次からはでもスパチャオンにはする。
棒棒鶏は別に普通」
ぽつぽつと、
早口でもなく間を取りながら、コメントをさばいていってる。