第14章 蜂蜜
『…いっぱい、』
挿入する一歩手前、
色気が溢れすぎてる穂波のことを上から見つめながら、話を聞く。
気恥ずかしいのかほんの少しだけ眉をしかめて、
おれの目を真っ直ぐにみて言葉を紡ぐその様子は控えめに言って、めちゃくちゃ可愛い。
『いっぱい、気持ち良くして?』
「…え」
『……わたしのこと、いつもみたいに…ううん、少しだけいつもよりもっと』
「……」
『気持ちよくして?』
たまに、いっぱい気持ちよくなって、とは言われてきた。
その度に、壊れるくらい抱きたいみたいな、そういう支配欲みたいなのと、
おれだけのだっていう独占欲みたいなのが満たされるのと同時に溢れた。
けど今のは初めてで。
穂波のこと気持ちよくしたいっていつも思ってる。
たまに、こっちの欲だけで腰振ったりしちゃうけどそれでも…
感度が良いから、すぐ感じるし、実際いつも気持ちよさそうだけど、
でもいつももっと、気持ちよくなってって思ってる。
でもなんか、言われることで、なんていうか。
このミッションクリアさせたい、みたいなそういうのが湧いて来た。
単純に予想外だったのと、
あと単純に破壊力がすごかったから、
間が抜けたような反応しちゃったけど。
「…ふ、そんなこと言って大丈夫?」
『……』
頬に手を伸ばして触れれば、その手に穂波の手が重なる。
『…不安になるくらい、研磨くんをください』
「…どうしたの」
『すきすぎて、我慢できないだけ』
「………」
『…いっぱい、ちょうだい?』
「………」
『…ねぇ、もうお願い、はやく、きて?』
限界…ってなっても、もっとって欲しがるときがある。
それはまぁ、お互い様なんだけど。
あれって気持ちいいけどしんどい。
しんどいけど気持ち良すぎる。
あれを更新することになるのかな、って思うと
なんか絶望と隣り合わせのわくわくが湧いてきて。
穂波を改めて、攻略するような感じっていうか。
しかも、もう前戯は終わってるから、ここからの具合でっていう縛り付きで。
すごい、わくわくする。
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