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【ハイキュー】 続・波長 【孤爪研磨】

第13章 空


ー穂波sideー









「けど、ちょっとキラキラしたのもいいと思う。 …場合によっては」











わたしも研磨くんも基本、何かを言ってもらいたくて話すんじゃない。
ただ、聞いてもらいたくて話す。

だからこそわたしは、こうやってふっと言ってくれる一言が、嬉しい。
何も期待していないからこそ。










『…場合によっては。 うん、そうだね、そうかもしれない。
なんかさ、贅沢だけどマスクにはちょっとこだわりたいなぁとか妄想してる』

「いいんじゃない? え、あの目と鼻が隠れて口が出てるやつだよね?」

『そうそう、息しやすそうなやつ』

「………」

『あ、そうそう、だからね、わたしを知ってる人は結構簡単にわたしだってわかるかなって思ってる』

「…そうかな?」

『どうかな?』

「微妙なラインだといいけど」

『へ?』

「だってなんか、いやらしいじゃん、その方が。 唆る」

『…え?』











久々の、研磨くんのいきなりのエロ親父感。
研磨くんはたまになんか、コスプレじゃないけど…
シチュエーションみたいなのを提示することがある。

そして研磨くんの全てがわたしの性癖になってく。











「…じゃあ普通には撮らないってこと?
普段の穂波の踊りっていうより、撮りますよって感じで撮るんだ?」

『ね、そこが掘り下げて考えたいし、考えねば』

「うん、そうだね。 そこはしっかり練ったほうが良さそうだね」











それから研磨くんの講義が始まる時間までぽつぽつと話を続けて、
そうしてまたそれぞれのやることに戻っていく。

ダンスの動画を撮ってもらったのはお兄ちゃんにしかないし、
それを配信しようだなんて思ったこともなかった。

でも今日の蛍くんとの電話と撮影の誘いが続いて、
今までちょこちょこと言われた言葉がまとまって威力を持って心に入ってきた。

そもそもの、配信するメリットから、もう少し考えたい知りたいな、と思う。












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