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【ハイキュー】 続・波長 【孤爪研磨】

第13章 空


ー研磨sideー









大学近くのパン屋でサンドイッチを買って、
また大学に戻って人気のないとこで食べる。

それだけのことを、今、おれは穂波と電話をしながらしてて、
それだけのことが、すごい、特別になる。











『何にしたの?』

「ん? あ、普通のサンドイッチ。 レタスとかトマトとかハムとか」

『うんうん』

「あとリンゴジュース」

『そっちは晴れてる?』

「うん、暑い。 …そっちも良い天気そうだったね」

『ん?』

「カズマから写真送られてきた。 …それで、声聴きたくなった」

『あ、そうなんだ! うん、今日は良い天気だった。 夕日の写真?』

「うん」

『へぇ、そんな写真送るんだね。 仲良いね。
確かに今日のサンセットも綺麗だったなぁ〜』











穂波はそこに自分が写ってるって、未だ考えたりしない。
そういうところ、ほんと変なのって思う。
けどまぁ穂波っぽいな、とか。










『…あ、今日蛍くんから電話がきたよ』

「へぇ」

『……誕生日だったから小包を送ったんだけど、届いたよーって』

「うん」










予習しながらだからか、ふっと会話が途切れたり間ができたり。
そういうのが妙に心地いい。
一緒にいる時は、どちらかが何かをしてる時は基本、干渉しないっていうか。

…場合によっては触りに行ったり、話しかけたりももちろんあるけど、
こんな風に話しながら勉強をするとかそういうことはなかった。

電話ならではの、しかも毎回じゃないから、みたいな感じがうん。なんか良い。











『ねぇ研磨くん』

「ん?」

『今日ね、アートのクラスがあったんだけどね、』










もう少し進んだクラスを取る前に必修になってる基礎的なのをとってるって言ってたな。
だから、いろんな興味や展望を持った人たちがいておもしろいって。











『ダンスのビデオ撮らない?って提案された。
既存の未編集のがあるならそれ編集したりもしたい、とかって』

「…へぇ、それで? …あ、ちょっと待って」














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