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【ハイキュー】 続・波長 【孤爪研磨】

第13章 空


ー月島sideー




















結局僕らも誘惑に勝てずにうどんを食べた。
孤爪さんと穂波さん以外。
…つまり、僕ら5人が、だ。

影山と山口は日向と同じ一人前を、
僕と谷地さんは半人前を。

黄身の醤油漬けというものが4個しかないから、
それも半分こでいい?と言われもちろん快諾した。

そしてそれは、人の家の台所で、
夜中に、なるべく慎んだ…と言うのだろうか、
少ない調味料と調理器具と材料で作ったものにしては高すぎるクオリティだった。
(卵黄とうどんというメインの二つは穂波さんが持参したわけだし)










「っはーーー!美味かったーーー!!」

『…ふふ、よかった』

「あ、私洗います!」

「谷地さん俺も一緒にするよ」

『ほんと?じゃあお言葉に甘えて♡』










普通に皿を持って立ち上がろうとする穂波さんに2人が声をかけて、
穂波さんは変な遠慮もすることなく返事をした。
山口と何か話しながら皿を持って台所まで持っていき、台拭きを持って帰ってきた。

その間日向がどかどかとどこかへ行ったと思ったら、ノートを手に戻ってきた。












「なぁ穂波ちゃん、卵黄の醤油漬けの作り方教えて!」

『うん、書くんだよね? そしたら卵黄一個、醤油小さじ1.5、みりん小さじ1 がさっきのレシピ。
みりんと醤油を同じ量にしてもいいし、そこは作りながら調整するといいよ……』








日向はノートの一枚目に作り方を書きはじめた。
一年の頃にみた日向のノートの取り方とは大違いだとしみじみ思った。
これは完全に谷地さんの影響だな、とも。字の読みやすさは別として。









「………長く漬けて固くなったのはおにぎりの具にすると良い、と……
でさ、卵黄と卵白ってどうやって分けんの?」

『へっ それは割って、こう、こうやってこうやって、って……笑』

「…ふ」










ジェスチャーで表すには確かに少し滑稽な動きで、
穂波さんは自分でやりながら笑ってしまっていた。













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