第13章 空
ー穂波sideー
「ふぇっ! みんな勉強道具持ってきてんの!?」
翔陽くんの家で夕飯をご馳走になって、
みんなで楽しく片付けをさせてもらって。
仁花ちゃんのお母さんからのケーキをいただきながら、
あれこれと喋っていたら流れで、そんなことに。
山口くんが英語で教えてほしいところがある、
蛍くんが、え、それなら僕も…
仁花ちゃんがそれなら私も…
影山くんが、そこに俺も入って良いのか?
的な。
「…影山は別に勉強しなくても。
…あ、そっか、卒業後の進路は見えてても卒業できるか怪しいのか〜」
「あ!?なんだと月島!?」
「おい月島!おれのことスルーしたな!」
「…だって、答えようがない」
『んふっ おもしろいね、烏野5人組。 愛おしい。
わたしでよければ、お受けします』
「じゃあこの後…」
「えっ!この後はババ抜きとかUNOとか人生ゲームとかすんじゃねーの!?」
「………」
「…さっきからなんなの、その、そうなると思い込んでるやつ」
「ちなみに日向、明日は何するつもり?」
「えっ、明日は、バレーとあと川行ったり、図書館で涼んだり…」
「ぷっ… 過ごし方小学生じゃん」
「なんだと月島!」
「穂波ちゃん達は明日は何時まで?」
『わたしたちは明日は一日フリーだよ。
烏野練習あるって聞いてたから、午前中に出ようと思ってたんだけど…
お休みならどんな風にでも、ね、研磨くん?』
「…ん」
もうみんなケーキは食べ終えていたので、片付けをして
順番にお風呂をいただくことになった。
女子からどうぞって言われて、
仁花ちゃんに先に入ってもらうことにした。
それからありがたく次にわたしもさっとお風呂をいただこうと支度をして、
仁花ちゃんが部屋に帰ってきたら入れ替わりでお風呂へ向かった。
部屋っていうのは、わたしと仁花ちゃんとそれから夏ちゃんが寝る部屋のこと。