第13章 空
「…は?」
他4人のリアクションは分かりきったものだった。
何をいきなり言ってるんだろう、みたいな。
「いきなり何を言い出すかと思えば…」
「流石に誘われてもないのに行こうだなんて思わないよ、日向」
「呼ばれてもないのに合同合宿に乗り込む人にはわからないかもしれないけどね」
「…行っていいのか?」
山口、谷地さん、月島、それから影山が順番に喋って、
「おー、影山こいよ!母ちゃんにご飯多めに作るように頼んじゃったし……」
「………」
「谷地さんは!?無理そう?
…明日休みになっちゃったし、体育館も使えねーしさ、山口と月島も来ねー?」
「行っていいなら行くよぅ!
良いなぁ日向、って思ってたんだからね!」
「それなら俺も行こうかな、ツッキーはどうする?」
「そりゃ行くけど…」
「おっし決まりな! じゃあ〇〇のバス停に着いたら連絡ちょうだい!」
『…え、みんなどのくらいかかる予定?家帰って準備して、ってことだよね?』
「…バスの本数によるけど、そんなないよね」
『じゃあわたし迎えに行ったほうが早い?
今も送れたらいいんだけどなんせ後ろの席潰しちゃってるから…』
そんな感じで烏野3年みんなが集まることになって、
結局谷地さんと影山の家のある方は翔陽ん家に行くバスがちょうど良い時間にあったから
一度翔陽の家にマットを置かせてもらってから月島と山口を迎えに行った。
月島の家に山口も集合して、月島ん家でピックアップ、みたいな感じで。
翔陽のお母さんも妹も、明るい人だった。
それから、すごい山の中にある家だった。
晩御飯はカレーと唐揚げとサラダ、みたいな肩肘張らない、
且つ大人数に作りやすいのかな、みたいなイメージのものだった。
2人分とかも作ったことないからわかんない、
大変かもだけど、なんていうか、そんな感じ。
ちょっと濃いめの味付けで、翔陽っぽいなって、よくわかんないけど思った。