第12章 Hi!
ー研磨sideー
恥ずかしがるとこは何度も見てきた。
その度にかわいいなって思ってきた。
恥じらいもなく、肌を見せて、
でもそれが品がない、とは全く結びつかなくて。
品よく、健康的に肌を見せて。
何度も、綺麗だな。すきだな。って思ってきた。
でも、これはちょっと、論外だ。
別に大袈裟な動きなんてしてないのに、破壊力がすごい。
設定的には「初めて」なんだし、ゆっくりって思ってたのに、
理性が吹っ飛びそうになる。
下はまだショートパンツを履いたまま、
上だけ下着だけになって。
よりによって、白。
黒が断然多いのに。
そんな姿で身体を小さく捻って、
両腕で隠すように胸元とお腹を覆った。
その姿は、もうほんと…
「…煽っちゃうんだよ、そういうの。 あ、触っちゃだめだ、なんて一つも思えない。
ゆっくりしなきゃ、優しくしなきゃ、なんて思えない」
『………』
「ごめんね、怖くないよ、とは言えない。おれ、制御できるかわかんない。
それでもほんとに、今この状況で続けても大丈夫?」
止めるなら今、止めないとほんとにもう無理だと思った。
穂波が怯えて泣いたって、それを犯したいってくらいにリミッターは壊れてた。
『……ん、研磨くんのしたいように、されたい』
「…っ」
『……でも一つだけ』
「………」
おれのしたいように、するけど… そのつもりだったけど…
その言葉の後に間を置くほど余裕はなくて、
すぐにショートパンツのウエストに手をかけた。
それに促されるように小さく腰を浮かせながら穂波が言葉を続ける。
『…研磨くん、わたしでいっぱい気持ち良くなってね』
「…馬鹿だほんと。 それもう、おれ以外にこれからもずっと、絶対言っちゃだめ。
大体のことは許せるけど、そんなこと、言っちゃだめ」
『………』
…絶対、離さない、穂波のこと。
おおらかにしてるようにおれのこと見てる人もいる。
でもおれは所詮、ものすごい独占欲をもってる、ただの男だ。