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【ハイキュー】 続・波長 【孤爪研磨】

第12章 Hi!











触れるだけのキスをもう一度、確かめるようにして。



それからコツンと額を合わせて研磨くんは、少しの間目を瞑った。



研磨くんは目を瞑って味わう、とかより
目を開いて見据える、人だと思う。



そんなことをぼんやり考えながら、そんな研磨くんをじっと見ていた。












ゆっくりと目を開いた研磨くんの琥珀色の瞳に吸い込まれていく。

誘われるようにわたしから、キスをした。











どんどんとキスが深くなっていく。
キスを自分からしたもののわたしは研磨くんの胸元に手を添えたまま、
それ以上自分から動けなかった。
いつもは勝手に、身体が動いてくのに。












「…ん、どうしよ。 かわいい」

『…っはぁ』












深いキスについていくのがやっとで、呼吸が荒くなる。
ただでさえドキドキがすごいことになってたから、もっとすごい。
キスだけで、ちょっともう、苦しいくらい。











「ベッド行こっか」

『…え? あ、うん』

「…おれはここでもいいけど」

『へ?』

「そこに手、ついて、する?」

『えっ…』

「ふ… ほんとに穂波どうしたの。
理由と思えることは考えたし、それ以上深くは考えずにそういうことにしてるけど…」

『………』

「…なんでもない。 かわいいね、穂波」

『かっ…』










真っ直ぐ見つめて指の背で頬を撫でながら、かわいいとか言う研磨くんに、
いつもだけど、やっぱり、不意打ちをくらってどぎまきしてしまう。












そんなわたしを分かっていて、
余裕な表情を浮かべてふっと笑うと
耳元に口を持ってきて、 いこ。 って言った。

そしてわたしの手を取りベッドまでの数歩を一緒に歩いた。
弄りあったり、キスをしたり、服を脱ぎながらじゃなく、
てとてとてとと、真っ直ぐにベッドに向かって。












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