第12章 Hi!

ー侑sideー










「はいはいそこのお二人さん、仲良いのはよろしいんですが」

「ただいまー！」

「いや、古森被ってるから」

「あ、すみません 笑」

「とにかくうるさいのもじきにくるから…」









「おい、宮侑！なんなんだよ、その距離感はよぉ？？」










穏やか〜な古森くんと余裕ある黒尾さんと対極みたいな感じの
今にも掴みかかってきそうな山本くん。











「おっかな、何いきなり」

『あ、山本くん、おかえり〜。お手伝いすることある？』

「いや、ねーけど。　ねーけども…
っだぁぁぁ、研磨に余計なこと言わないでとか言われそうだし何も言えね」

『…？　あのね、ちょっと、もう少しだけここでやって終わらせたいことがあるんだ。
終わったらまたみんなのとこ行くね？』

「お、おぉ… 別にいいんだけどよ、ここもこれから賑やかになるからな？」











だから変なことできねーしすんなよ、とでも言うように俺に鋭く目配せする。

…おもろいわぁ。










「……そこで北さんはこう答えました。
それなら俺に考えがある。蔵に住むこいつらを片付けて欲しいんや。
片っ端から、やってしまってもろてええから。

これは危害を加えるっちゅー意味のやる、で殺すとは別なんやんな。
ていうか一番おっかないの穂波ちゃんひいてもうたなぁ」

『………』

「…こん時のやるは、あ、書いてあるやん。殺るとも書くってわざわざ。
おもろいな、辞書。　まじめに俗語の説明しとるんとかおもろい」

『…うーん』

「なぁ見て？　ここ、もういっこ俗語あんで」

『ん？』

「声に出して読んでみて？」

『俗に、性交する』

「いやむっちゃ普通に読むやん、さっきの恥じらいはどこ」

『だめだちびサムくんにこんなことさせられない』

「…笑　別にネズミ同士がやっとるとかいくらでも話の方向は変えれると思うけどな。
まー、もうええわって感じやし、ええにしよっか？」

『うん』

「でもまだいったらあかんよ」

『…ん？』

「まだ俺んとこからいったらあかん」