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【ハイキュー】 続・波長 【孤爪研磨】

第12章 Hi!











「穂波さん、であっているか?」

『あ、はい。運天穂波といいます。
牛島さんは今、アドラーズで活躍されてるって白布くんから聞いてます』

「あぁ、そうだ」

『………』











ベラベラと長々と言葉の多いわたしと違って、
ものすごく、無駄がないというか。

場合によってはきっと、ソワソワするんだけど牛島さんの場合は妙に…











「落ち着くな」

『え?』

「穂波さんの隣に居ると落ち着く。
顔を見たときは驚いたが、それも束の間ですぐに落ち着いた」

『わたしも、です。牛島さんの隣に居ると落ち着くなぁって思ってた。
でも牛島さん、落ち着かない感じには見えなかったです』

「いや、初めて一人で海外に来て、そして今初めて観光地ではない場所に訪れて、
現地の人の英語に触れて戸惑っていた。 穂波さんは…」

『穂波でいいです、もし牛島さんが良ければ』









なんだろ… 呼び捨て、されたい。










「そうか、じゃあ俺のことも若利とでも呼んでくれ」

『へっ いやっ えっと… じゃあ… 若利くんって、呼びます』

「あぁ… 穂波は英語を喋れるんだな」

『…まぁ、ぼちぼち、環境に順応していたってだけだけれど』

「俺も勉強はしてきたんだがやはり、ネイティブの英語は難しいな」

『慣れです慣れ。 大丈夫。 …それで、どうしてここに? あ、』












若利くんはちょうどパニーニを齧ったところで。
もぐもぐもぐ、と口いっぱいに、でも口いっぱいだけど上品に咀嚼してた。

独特な人だな。

無骨で上品だ。クセになる感じ。

そしてどこか、抜けている。










「美味いな、穂波も気にせず食べろ」

『あ、うん。若利くんのパニーニは何が入ってるの』

「チーズオムレツとトマトソースとキャベツ…までは分かる」

『そっかぁ、美味しそう。若利くん、ここにトマトソースついてるよ』









口元にポテっとジューシーなトマトソースがついてて。
美味しそうだった。











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