第11章 ラングラー
*裏(〜596)
右手に持っていたシャワーは音を立てて地面に落ちる。
研磨くんの腕は腰に回され、わたしの両手は研磨くんの頬を包む。
何度も何度も角度を変えて、口付けあう。
「もう待てない、いい?」
荒い呼吸を立てながら、わたしの目を見つめ研磨くんが問う。
外で…外でまで我慢が効かないときに、前戯なんていらない。
そもそも研磨くんとキスしてるだけでもうそれが十分な……
『ん、わたしも、待てない』
「ん、」
研磨くんは脚でくいくいっとアウトドアチェアを引き寄せて。
それから腕を伸ばして箱を手に取る。
キスをしながらきっと、ここまで誘導されてたんだなってぼんやりと気付く。
研磨くんはささっと済ますと、
車に背中を押しつけるようにしながらまた、キスを。
それから行き止まるとわたしの膝を抱えてぐって持ち上げた。
何も言葉を交わさずに、ゆっくりと研磨くんがわたしのナカにはいってくる。
『…んっ……』
この、最初の押し入ってくる感じってもう…ほんとに…
「…ッ 穂波」
『研磨く、ん…』
一番奥で繋がって、動かないまままた、キスを。
優しくて甘くてとろけるような研磨くんのキス。
「あんまもたないかも… 気持ちよすぎる……」
そう呟くと研磨くんはゆっくりと腰を動かし始める。