第11章 ラングラー
気付いたら、もうすっごい求めてて。
多分穂波の話遮って、またキスしてた。
胸くらいの深さまで浸かって、何度も何度も。
それで、気付いた。
この布一枚がすっごい邪魔ってことに。
穂波と繋がるためとかじゃない。
ただ、邪魔だ。 なければもっと気持ちいいんだろうなって、すごい思う。
「脱ぎたい」
『…んふ 研磨くんも、一緒だね』
「ん」
穂波が即決で選んでくれたシゲさんからの水着気に入ってるし、
流されたらやだし、脱げないけど……
とかなんとか、ほんと、馬鹿みたいなこと真剣に考えて。
馬鹿みたいにキスをして。
それから、ただ海に入ってるだけで、馬鹿みたいに気持ちよくて。
割と長い時間、海に浸かってた。
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それからほんとに、馬鹿になりかけた。
だめだほんと脳みそ溶けたのかな……ってくらい
海でももうすぐにでもいれたかったんだけど、
なんか海の水入って大丈夫かなとか、
あとやっぱ流れちゃって痛そうと思って、水の中ではいつも思いとどまれる。
で、そう、浜で。
そのまま穂波が欲しかった。
砂まみれでもなんでもいいからいれてしまいたかった。繋がりたかった。
けどゴムないし…いい加減、そこはちゃんとしないと。
前は寝ながらだったとはいえ、うん。流石に。
むらむらさせる色気を出しながら
穏やかに話す穂波の声を聞きながら車まで戻ってきて。
今からシャワー浴びるとこ。
ポータブルシャワーなんて初めて使う。
「わっ ちょっと… ふはは…」
充電式のやつで、水圧とか結構しっかりしてるんだろうな、とか思いながら
穂波がスイッチ入れるの待ってたんだけど。
いきなり抱きついてきて、それから首筋とか鎖骨とかを舐めてくる。
なんか誘ってるってよりは… 犬っぽい感じ。