• テキストサイズ

【ハイキュー】 続・波長 【孤爪研磨】

第10章 梅と




















洗濯干すの一緒にやって、
梅も干しちゃう?ってなったけど、量も量だし後でみんなでするかってなった。

この何でもない家事が特別なことになる威力、半端ない。

ちょー幸せだったし。
あー研磨くんずる……











『ねぇ、抜け駆けしてさ、果物食べない?』

「…笑 抜け駆けして果物。 かわいい」

『それから、小川に足つけに行こうよ』

「お、いいね、それ。抜け駆けっぽい」

『ね♡』











いやー勘違いするよ。
これは勘違いだよ、ってしっかり解ってる、安全且つ厄介な勘違い。

ま、ここにいる間だけだし。
手、出さなきゃ大丈夫。











それからここで待ってて、って言われたけど一緒に台所行って、
桃とメロンを切る穂波ちゃんを傍で眺めて… ってしてたら、まじで、
腰とかに手が伸びそうになるから危ない。

夜は夜でマジックみたいなのあるけど。
朝、2人きりってのも、かなりマジックある気がする。











『ねぇ、これ持ってって川のとこで食べよっか?』











そんな葛藤を心の中で繰り広げてる俺を一つも警戒することなく、
俺を下から覗き込んでくるみたいにして、見上げて、かわいい顔で訊いてくる。











「え? あ、うん。 いいね、それ。 でも、」

『…?』

「カズくんに突き落とされないかな」

『ふふっ ダイジョーブ、ダイジョーブ。
カズくんたちにはちゃんと置いていくし、手紙も書いとくから。
お味噌汁のお出汁も取ってあるし、納豆もあるし、お米も炊いてある』










…いや完全に勘違いしてる気がするけど、ま、いっか。











「じゃー、その案で行こ。ちょっとトイレとあと、ケータイとか持ってくるわ」

『うん、じゃあ玄関で♡』










穂波ちゃんはガラスのタッパー?にさっきカットしたフルーツと洗った葡萄を入れながら、
くしゃって笑って言う。

俺、その笑顔に弱いしそれに。

語尾に♡マークを感じるのは勘違いの賜物か?












/ 1061ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp