第10章 梅と
ー古森sideー
7月27日(日)
すっげーよく寝れて。
そんで目覚めもばっちり。
『あ、古森くんおはよう〜』
生成りのショートパンツからおいしそ…… 綺麗な脚を露出して、
でも、あくまでもナチュラルでヘルシーに、朝からエロい穂波ちゃんがこちらを振り向く。
俺は顔を洗いに来たんだけど、穂波ちゃんはちょうど、
洗濯物を洗濯機から取り出して、よいしょとかごを持ち上げたとこだった。
…あーいいな、同棲ってこんな感じか。
彼女どころか気になる子もいないけど……
いや普通に行けば穂波ちゃんが気になる子なんだけど。
そこはね、俺はどうも、いけないタイプらしいわ。
角名もちょいちょい絡みながらも多分、
本気で狙いに行こうとかはしてない感じ。
実際好意を持ってる奴は多そうだけど、本気でいってんのはどのくらいいるんだろ。
研磨くんといる姿見ちゃうと一瞬でいや無理だろ〜って、普通に思っちゃうけど。
『……? ぼーっとしてる? わたし、洗濯干してくる。
冷蔵庫のお茶とかタンクのお水とか、なんでもすきにしててね。
これ干したら、果物切るね』
「え? あ、ありがと! ていうか、それ俺らのも入ってるでしょ? 俺も顔洗ったら行くわ!」
『ふふ、無理なくね。 でも、縁側座ってるのも気持ちいいから、うん、よければ』
くしゃって優しく笑って、
髪の毛からフワっていい匂いさせて、
穂波ちゃんは脱衣所を出てく。
っくぅぅぅぅぅーー いやマジで、同棲、いいな。
18歳の俺には、刺激強すぎる。
そして諸々まだ、ハードルも高くて現実的じゃないけど。憧れるな〜
それから普通に上手いこと色々進めてる研磨くんすげーなーってしみじみ。
顔洗って、キッチン行って常温の水飲んで。
庭に向かう。