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【ハイキュー】 続・波長 【孤爪研磨】

第10章 梅と


ー穂波sideー





運転席に古森くん。
助手席にわたしが座ることになって。

そんなわけでカズくんと倫ちゃんが後ろ。







「梅ってわかりやすく元気でるよな。
なんか、気のせいかもしれないけど血液サラサラになってる感じする」








車を発車させて、古森くんがそんなことを。









『ね、ほんとそうだよね。
頭じゃなくて身体でわかるのって、それなりにあるけど。
ここまで即効性を感じるのってあんまないよねぇ』

「あの、青梅で作った梅肉エキス毎日舐めてる」

『毎日!すごいねぇ、わたし、継続するってのができなくって、すぐ忘れちゃう。
体調崩しそうな時とか、ふと思い出したときに舐めたり飲んだりしてるよ』











やっぱりアスリートは、継続させることを当たり前にしていけるんだろうかなぁ。
周平やお兄ちゃんも、緩いとはいえそういうとこある。










「聖臣も、ちょー喜んでた」

『ふふっ 梅干し送るのも楽しみだね』

「な! あと聖臣は、俺が梅干しの凄さにやっと気付いたから、それも嬉しいらしいよ。
穂波ちゃんが使ってる塩についても力説された。
聖臣には今までも原材料開示してるじゃん? だからさ。 今年もそれ使ってたか?って聞いて来てさ」

『んふふ。 聖臣くんとは食べ物、っていうより食材談義、いっくらでもできるだろな』

「…で、」

『…あ!』

「『お醤油!』」

「ふはは! 流石に難しかった?」

『うん、ちょっと、なかなかやり出せなかった〜。帰国後する、必ず!
ていうか、アメリカでやってみようかな』

「へぇ〜できるもんなの?」

『やったことないからわからないけど、やったことないからやってみたい』

「あはは! なんか穂波ちゃんってそういうとこあるよね」

『…?』

「活発な印象は受けるのに、すっげーアクティブって感じでもなくって、わりとゆったりしてて。
でもやっぱなんか… 探究心には抗えない、欲求には抗えない、みたいな」

『あー… うん、そういうとこある、かも』

「研磨くんも、その、後の方に関しては似てるなって感じた」








探究心には抗えない、欲求には抗えない。 …か。
確かに、だから、時折収拾つかなくなったりするわたしたち。
さっきも台所で… …って!
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