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【ハイキュー】 続・波長 【孤爪研磨】

第10章 梅と







「カズくんって何者なん?」





いやほんと、そうなるよね。
公認の第二の彼氏感すごいもん。






「スケボーすっごい上手いらしいよ。スポンサーついてるって。
それで、夏から単身アメリカ行くんだって」

「は?まだガキ…」

「小6らしいけど、向こうでは中学的なとこに行くんだって。州の関係で」

「へー… で、穂波と一緒に住むん? …ずる
なにその持ってるスペック全部使って穂波の側のポジション確保できる感じ」

「…? あぁ、年齢もってこと?
たしかに、これが同世代だったからちょっと考えもんだよね。4年間一緒に暮らすのとか」





普通に、オーケーでないよな。
まぁ、このカップルの普通が何かは俺にはよくわかんないけど。






「古森くんはなんでカズくんと面識あんの?」

「最初会った時に穂波ちゃんと一緒にいたんだよね。高二の頃の代表決定戦で」





俺の鞄とカズくんのカバンが引っかかって、俺もカズくんもすっ転んで。
カズくんと手を繋いでいた穂波ちゃんはバランスを崩してそのまま聖臣の腕に収まった。

カズくんは受け身を取るみたいに上手に転んでそれが印象的だった。
聖臣曰く、穂波ちゃんも受け身取ろうとしてるように見えたって言ってた。

スケボーしてると転ぶのうまくなる、って言ってたな、その時穂波ちゃん。
俺、今日転ぶのかな〜





「なんか俺へのあたり強くてさ、今まであんまそういうことなくって」

「あぁ、古森くんは万人受けする感じだよね。
聖臣くんといたら一層それが引き立つっていうか」

「俺は別に穂波ちゃんに特別触れたりとかしてないし、
逆に聖臣はガンガン触ってるんだけどさ、なんでか俺に、当たりが強い。
…でも今日は、角名のおかげで分散されてるかも〜」

「お揃いなことにあからさまに嫌な顔してたんもんね」

「ヤキモチ妬かせて、奪い取るみたいな感じにもならないのもまた、
年齢とかもろもろを巧みに利用してる気がしてきた」

「…?」

「海外ドラマとかであるじゃん、匂わせて妬かせて信頼関係壊してそこにつけ込むみたいな」

「明るい調子でそんなこと言われると逆に怖いわ、古森くん。
でもたしかにそれは通用しなそう。ヤキモチ妬いててかわいいに繋がるわ、あれは」



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