第9章 aims
ー穂波sideー
ハワイアンなハンバーガー屋さんに来てみたけど、
チキンバーガーとかがなくって。
なんか、ハンバーガー食べよっかとか言ってた割に、
なんだかちょっと違うなぁみたいな感じにふたりでなって。
サンドイッチを頼むことにした。
マヒマヒサンドにアボカド追加を一つ。
ランチセットだからドリンクとポテトもついてくる。
それから単品でポップコーンシュリンプとアボカドサラダ、ミネストローネ。
ハンバーガーが食べたかっただけあって、やっぱりがっつり食べたい感じは変わらない。
ドリンクは2人ともリンゴジュースを。
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「今日どうする?一回家帰る?」
『帰りたい、研磨くんと家まで帰りたい』
「…ん 笑 でも結構ギリギリになりそうだね」
『ね… でも、支度はすぐできるし… 夕飯の支度はできないけど…… 一緒に帰りたい』
なんだか、そんな気分だ。
家に帰るまでが遠足みたいな。
家に帰るまでを一緒にしたい。
「…いいよ、それは。 冷蔵庫になんかある?」
『あっ… 泊まる予定じゃなかったから、お野菜とか… お肉もあるや。
レッスン終わったら何かに進化させておく』
「…ん、使っても良い?」
『え? あ、うん!もちろん、何を使っても調子狂わないよ、大丈夫』
「…笑 使われたら調子狂うものがある時はちゃんと言ってね」
『うん、言うね』
「今日クロ来るって。 だから、なんか作ってもらう」
『わー、いいな、クロさんの手料理』
「穂波も帰ってから食べる?」
『えー、良いのかなぁ、3人分大変じゃないかなぁ』
「大丈夫なんじゃない」
『お肉とかの量は仕込み用と合わせてあるから多めだから多分大丈夫だけど、
足りなかったら全然、わたしの分は… あ、いやでも一口ずつでもあれば……』
やっぱりクロさんの手料理、味見でいいから食べたい!
「…笑 クロも高校の時ほど食べないし。 大丈夫だよ」
『うん、そだね、会えるかなぁ〜 会えなくてもよろしく伝えてね!』
一昨日の別れ際はそういえば、わたしムラムラしちゃっててそれどころじゃなくて。
今思えばなんてこと…… って感じだった気がする。