第9章 aims
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「…穂波おれも動いていい?」
夢でもそんなこと思ってる。
他のことでのおれなら、バレーとかなら、
動いてもらえるなら動いてもらいたい。
足を一歩出すのも億劫に感じるのに。
穂波と繋がってると、自分で動いて喘がせたい。
もっと乱れさせたい。おれのすきにしたい、みたいな欲がすごい。
今までずっと、そんな感じ。
穂波にされるのも好きだけど、
するほうが圧倒的に多い。
不思議だけど、ふつーで。それから、うん、何でか結構動けたりする。
夢の中でならずっと寝転がっててもいいのに。
夢の中でも動こうとしてる。
ん、と頷く穂波に身体を起こして口付ける。
「すっごい気持ちよかった。今度は穂波がラクにしててね」
穂波がラクになんてできるわけないんだけど。
きっと目を潤ませて、感じまくるんだけど。
でもまぁ、積極的に動かなくていいよみたいな、そんな感じ。
それから繋がったままくるって穂波を下にして、見下ろす。
ん、かわいい。
おれの、おれだけの、穂波。
膝に手をかけて脚をぐってして。
欲のままに腰を動かす。
ゆっくりも好きだけど、なんか今はもう、
がんがん突きたい。
『………ッ 研磨くッ……』
「悪魔のくせに……」
『……んッ………』
ただの人間のおれに突かれて、甘い声出して。
きゅうきゅう締め付けて。目に涙溜めて。
…ずる。
「一回出す」
その視覚的なのとか状況?設定的なのにも煽られて射精感が高まって。
「…ッ」
『…んっ』
奥に奥に、一回出した。
なんか、飲み込まれてる感じ。サキュバスだから?
でも夢にしては妙にリアルで生々しくって、それから気持ちよくって。
その快楽に堕ちていく感じと、それから妙に覚醒する感じが同時に訪れる。