第9章 aims
ー研磨sideー
夢を見た。
穂波の頭に小さなツノが生えてて。
耳はとがってて、歯も鋭い。
お尻のとこからしっぽが生えてて、さきっぽはムシバイキンマンの尻尾みたいになってる。
…これ、あれだ。
サキュバス。
夢の中でサキュバスになった穂波はおれに跨って、おれの身体を撫で回す。
指で、爪で、舌で、唇で、それからその尻尾で。
気持ちよくてかなり硬くなってて、痛い。
こんな夢見るなんて、あれだ、さっき寝る前ヤりすぎたからかな。
おかしくなってる。
でもサキュバスになった穂波は一段とエロくって、
おれのことを心底欲しがってるのがわかる。
それだけでかなり満たされる感じ。
『口がいい?それとも…』
「口もいいけど」
『…ん、じゃあいただきます♡』
そう言って穂波がニヤっと笑うと鋭い犬歯が見えて、それがまた、かわいくて。
それからいただきます、ってなんか、おれ食われるんだ、みたいな感じがした。
ゆっくりゆっくり穂波が沈み込んでくる。
夢だから、生で挿れてて、
その、夢なのに妙に生々しくって、温度とか締め付けとか肉感とか。
すぐ、出るかと思った。
『いっぱい、出してね?』
「………」
『いっぱい出せなくても満足するまで搾り取るケド』
「………」
舌を出して可愛く笑うけど、言ってること結構えげつなくってぞっとした。
穂波になら全部あげるけど、こっちの色々は関係なく満足するまで絞り取られるとか、
なんか、ゾッとする。
それから夢じゃないときと同じように、
深く沈めたまま、キスをする。
舌を絡めて、唇を甘く噛んで。
それから穂波はおれの唇にわざと歯を立てた。
深すぎないけど、掠っただけとはいえない、ある程度の深さで。
それなりに痛みもあって、それで、そっか穂波は今悪魔なのか、って思い出す。