第9章 aims
*裏(〜P503)
夢をみた。
研磨くんの頭に大きすぎない角が生えてて。耳はさきっぽがとがってる。
顔はいつもの綺麗な顔。 口を開けば猫みたいな犬歯。それ以外の歯もとがってる。
ひょろりと長いしっぽが生えてて、先っぽが悪魔っぽい形になってる。
悪魔……
「…全然足りない」
『……ハァ… ハァ………』
「もっかいちょーだい」
もう何回身体を重ねたんだろう、わたしはクッタクタで。
満たされてるけど、身体に力が入らないみたいな、寝る前と同じ感じ。
でも研磨くんはむしろその逆、とても元気そうで、
その尻尾の先っぽでわたしの敏感なとこを擦りながらわたしを見下ろす。
あぁなんて色っぽい瞳。
なんて、色っぽい口元。
全部、全部捧げたくなる。
『全部、あげる』
「…ん 契約成立」
『…ぁ……』
にゅると形を変えた気がする尻尾の先のそれが、ナカに入ってくる。
奥まではまだ来ない。とんとんっと壁にある気持ちのいいとこをただただ、淡々と丁寧についてくる。
「こっちにばっか気をいかせちゃだめ」
『んっ……』
「たっぷりもらう分、たーっぷりあげるから。ちゃんと味わってね」
そう言って心底楽しい、という風に色っぽく微笑むと、
身体をかがめ耳に舌を這わす
下の方でクチュクチュと、溢れるほどに濡れている音がする。
尻尾の先はあったかいのに舌が驚くほど冷たい
『…ッん……』
水音を響かせるようにたっぷりと耳を攻めると、
耳の裏を通ってゆっくりと降下していく。
どんどんと熱っていく身体に這う冷たい舌。
『…気持ちいい……』
「…ん、穂波は一生おれの。おれだけの」
『…ッ……』
冷たい舌の這う感覚が性的にも生理的にも、気持ちよくて言葉が溢れる。
すると胸元にカプリと噛みつかれて、ざくっと鋭利な痛みと熱さがそこに走る。
一際熱く感じるそこから熱いなにかが溢れ出てつーと垂れるのを感じる。
痛い。
いったいけど、研磨くんの手にかかると全てが快感となる。
…彼は研磨くん、だよね?