第8章 そういえば
ー穂波sideー
首筋に強く、吸い付く。
足りない気がして、2回。
少し顔を話して確かめると、
じわぁと赤く滲む、わたしの痕。
『…わたしの』
「…ん、おれは穂波の」
『…ん』
深く深くキスをしながら、研磨くんがベットに倒れて。
わたしも一緒についていくと体制的にはまだ、わたしが上に乗ってる。
覆い被さって、押し倒したみたいな。
「…迷う」
私のおしりと胸をむにむにしながら研磨くんはそう呟いて、
くるん、と上下が変わるように身体を転がした。
繋がったまま上下を変わるのは、なぜだかそれだけで声が漏れてしまう。
『…あっ……』
「すきだよ、穂波」
それも全部掬い取った上でそんなのおかまいなし、と言うように、
研磨くんはわたしの脚を掴んで広げ、腰を前後に動かし始める。
容赦なく、気持ちいくて。
鳥の囀りと朝の音に紛れるようにわたしも声が、出てしまう。
『…んッ …あっ …研磨っくッ……』
「…ん……」
こめかみに汗が伝い、さっとまとめていた髪の毛は崩れ、
余裕なさげな色っぽい顔でわたしを見据える。
だめ、もうほんと、なんでこんなに… かっこいいの……
目を見てたらそれだけでイっちゃうのに、目を逸らせない。
『…んぁッ……』
「…かわいすぎ。 もー無理、止まれない」
研磨くんの目をみながらまたも絶頂に達したわたしに、
研磨くんは休むことなく刺激を与え続ける。
ナカもソトも、それから視覚的にも。
全部で刺激が送られて。
なんかもう…
『あ… ンあっ………』
よくわかんない。
「…イくよ?」
『んッ……』
一層大きく硬い研磨くんのがビクと震えて。
奥に奥に、白い欲が吐き出される。
膜越しにも熱くて。嬉しくて。
身体が震えた。