第8章 そういえば
ー研磨sideー
はぁ… 昨日の穂波かわいすぎた。
なんか毎朝思ってる気がするこれ。
ビョーキみたい。
起きると穂波は隣にいない。
でもおれもそんな遅く起きたわけじゃない。
今日は講義昼前からだけど、9時前にはいつもチャートを見れるようにしてる。
講義ある時はケータイかタブレットで。
穂波は夜のレッスン前に昼から渋谷で撮影があるからって、
一緒に家を出ようって話した。 大学まで車で送ってくれるって。
帰りはバスで帰ればいい。
…思い出して車でおそっちゃいそう。
そのくらいかわいかった。 …いつもだけど。
もっともっとっておれを欲しがる穂波。
満足してるくせに、全然満足してない感じ。
足りてるのに足りない感じ。
おれもだからわかる。
キスも、愛撫も、挿入もなにもかもをたっぷりした。
一緒に高まって一緒に我慢…はできなくて、
穂波はおれで何度もイって。
何度もイってるのにまだ欲しいってか身体が、息が、目がおれに絡みついてきて。
とにかく…かわいかった。
あんま思い出すとやばいな、これ。
っていうかすでにこれ、どーしよ。
とか思ってたら寝室の扉があいて穂波が入って来た。
『あ、研磨くん、おはよう』
「ん、おはよ」
『シャワー先浴びたよ』
「…ん」
『朝ごはん、お洗濯干してからでもいい?』
「ん、でも…」
『…?』
あとから着替えるんだろうな、とりあえず部屋着を着てて。
生成りのショートパンツにクロップド丈の白いTシャツ。
露出が多い。
露出が少なくても別に… 普通にそそられるんだけど…
今は、その肌に肉付きに、そそられる。
「…ちょっとこっち来て」
干そうと思ったのかな、クッションを二つ腕に抱えたままおれのとこにとことこ来る。
「干すの?」
『うん、研磨くん取り入れれそうかな? 無理でも家出るまで干そうかなって』
「うん、できるよ。夕方には帰ってる」
『ありがとう。 研磨くん、おはよう』
「…ん、おはよ」
腰を抱き寄せてそのまま素肌に手を滑らせる。
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