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【ハイキュー】 続・波長 【孤爪研磨】

第8章 そういえば


ー赤葦sideー






帰り道。
一度コンビニに寄って、トイレに行ってアイスを買った。

チョコモナカジャンボを手に取ろうとしたら、
孤爪が吹き出して、去年の夏の合宿を思い出した。

孤爪には数え切れないほどのこういう、ピースがあるんだろうけれど。
俺にもそれなりに、穂波ちゃんと過ごした時間の中に散りばめられたかけらみたいなものが、
蓄積というのだろうか、とにかくあるな、と再確認した。

穂波ちゃんは孤爪とアイスの実を半分こするらしく、
巨峰味を一袋だけ買っていた。









「…ん」

『ん』









運転中に後ろとか絶対に見れない、という穂波ちゃんに
孤爪は後ろを向かなくてもいいように前のめりになって腕を伸ばし
アイスの実を穂波ちゃんの口に入れている。

今は赤信号なのだけど、孤爪はわざとだろうか、
指をちょっとだけ口の中に突っ込んだ。

それを穂波ちゃんがぺろっと舐めたのがわかって
助手席にいながらゾクっとしてしまった。








「チャート?」

「あ、うん」








孤爪の顔はタブレットの光で照らされてて。
21時くらいからアメリカのチャートを見るようになった、まだ買ってないしなんとなくだけど。
みたいなことを蕎麦屋で話してくれた。

孤爪の脳内が気になって、結構いろいろ質問してしまったのだが
孤爪は意外に普通に、めんどくさそうな素振りも見せずに答えてくれた。







孤爪はこれから何をしてくのだろうか。

「ゲームするのはすきだし、それでお金もらえるのはのはありがたいけど。それだけで、とは思わないし。
そのうち手を引きたいな、とかも思う。まだ始めたばっかだけど」

プロゲーマーとしてやっていくのか?みたいなことを聞いた。
株も始めたと聞いたので、どちらを本業にしていくのだろうか?と、
浅はかにもそんなことを思ったので聞いたまでだ。

「…まぁ、株がうまくいけば、いろいろ、ね。株もゲームみたいだし」

結果的に、ゲームの大会も株も孤爪を楽しませるものであり
且つお金を稼ぐ手段として使っている、というようなニュアンスを感じた。







どっちが本業とかはないのだろうな。
やはり孤爪はもっと大きく、かつ繊細に物事を組み立てているのだろうとも思った。






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