第7章 su casa
ー穂波sideー
調味料と一緒にナッツや雑穀、ドライフルーツを、
ざっと1週間分、配達してもらうことにした。
研磨くんの言葉に甘えるというか、
その言葉をそのまま受け取って。
それから今から帰って家で食べる分、を買って帰る。
瓶類は極力減らそうって流れだったから
塩と胡椒だけでサマになるさっとできる食べ物といえば、パスタ、じゃない?
研磨くんの希望で麺はペンネ。
それからオリーブオイルとカラマタオリーブを買って帰る。
お野菜などはとりあえずスーパーで、買っていく。
そのうちに商店街とかで、お豆腐屋さんとか八百屋さんとか… 探してけるといいなぁ。
「じゃあ、昼過ぎに伺いますね。
配達は私じゃないですけど… また店の方でもお待ちしています」
『はい、また来ます♡』
「バブリーなお2人も、きっと2人らしいバブリーなんだろうなぁって、
私は結構想像できますよ」
『…んふっ それっ』
「…ふはっ」
お店のお姉さんがバブリーを思いがけずぶり返してきたので、
わたしも研磨くんも不意打ちにあって、笑ってしまった。
ひと波落ち着いてから、お店の人にお礼を言って外に出る。
自転車でぴゅーんと、スーパーに寄ってお野菜やお肉などさくっと買って。
またぴゅーんって帰る。
「…あ、宅配便の車来る」
わたしたちの家は一本道を抜けたところにある。
車一台だけ通れる、広くはない一本道。木に囲まれてて、良い道。
この、プライベート感がまた、とってもいいなって思う。
そしてその一本道を宅配便の車がこっちに向かって来てる。
つまり、不在で届けるがことできず帰って来てるとこだ。
「あ!おかえりなさい」
『あ!ただいま戻りました』
運転していたのは、
この間パソコンを届けてくれたお兄さんで。
そんな気さくなやりとりをして。
数点、荷物を受け取った。
信介さんからのお米、だけじゃない、数点の荷物。