第7章 su casa
ー研磨sideー
「…ん あ、 あれ。 穂波いる」
穂波が部屋を出て行ったのは分かった。
カーテン閉めてくるだけって言ったのにな、とか思いながらまた寝た。
でも、今起きたら穂波が隣にいる。
『…ん、おはよう、研磨くん』
「…ん、おはよ」
生成りのカーテンから透ける光が綺麗。
「…シャワー浴びちゃった?」
『ううん、浴びてないよ』
「…そっか、じゃあ一緒に浴びよ」
『水、飲む?』
「…ん、飲む」
2人でベッドに座ってなんか、ぼーっとする。
それから穂波はジャージ素材のワンピースを着てるけど…
「…やっぱ寝室にチェストいるね」
『…ちょっとした着替え、入れとけるといいよね。わたしも思った』
「あれでいいよね、この間見たやつ」
『あぁ、うん。オーク材の。いいと思う』
実物見ていい感じだったし、寸法もう一回見て、もうネット注文でいいや。
家で色々したい。
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「…早めに出て、レッスン前に家に帰れるようにしたいけどどう?」
『あ、うん!わたしもそれが嬉しいな。朝ごはん、簡単なものだけど食べてこ?』
「うん、食べる」
シャワー浴びて、身体拭きながら今日の予定を。
…ていうかこのタオル。
「…拭きやすいっていうか…よく吸うね、これ。おっきいし」
『ほんと。色もいいし、いいね』
母さんに渡されてた。結構前に。買い物とか行く前に。
水通ししてあるから、って、サイズ違いでいくつかくれた。
頂き物が1セットあって、
それに合わせて同じとこの買っといたからって。
LL.beanのタオル。
家のタオル類これにすればいいや。色変えて。
ていうかバスタオル以外色が2つあるのはそういう理由があるのか。
「これ、こっちはここら辺で、ダークグレーのは台所で使えばいいかな。手拭きみたいな」
『あぁ、うん。それいいね。これ、定番化しちゃうね』
「ね」
それから穂波が作ったグラノーラにアーモンドミルクかけたのと、
昨日周平が買ってきてくれた苺を食べて家を出る。
自転車で行くことにした。探索しやすいし。