第6章 リレー
「…でも、もう挿れたいや。 いい?」
『…ん』
いいに決まってる。
「指でならす、って言葉聞いたんだけど」
『………?』
「穂波そんなのいらないよね。指でするのはすきだけど」
指で慣らす?
研磨くんの指は大好きだけど……
うん、それは慣らす意味合いなんて一つもない。
どういう意味なんだろう?
「…ふ 考えてる」
膜を纏ったそれを、すりすりと割れ目に擦りながら研磨くんが ふ って笑う。
浴衣着たままの研磨くん。
裾を開いて、脚を広げて。
襟元は崩れてて、ゆるく結んだ髪の毛も絶妙に色っぽくて。
見てたい、ずっと見てたいけど…
腕を伸ばせばそれに応えるように研磨くんの顔が迫ってくる。
その動きに呼応するように腰がゆっくりと沈んでくる。
唇が触れて、優しくキスをしながら、奥までゆっくり、ゆっくり。
研磨くんが入ってくるこの、時間。
大好き。
気持ちいいし、たまらなく嬉しい。
身体もめいっぱい、悦ぶんだ。
「…ん」
腰は動かさず、そのまま。
触れるだけのキスをしたり、近くで見つめあったり。
そうして舌を絡めれば、自ずと腰が動き出す。
「…ちょっと 待って」
『…?』
「やば… もうイきそ……」
『………』
「くっついてるの気持ちいい……」
わたしも。
こうして正面でギュッてして繋がるの大好き。
一番すき。 気持ちいい、心も体も溶けるほどに満たされる。
「…ッ ちょっ… なにもしてないのに締め付けるのやめて… 無理…」
『………』
本当に限界近い顔してる。
かわいい。色っぽい。すきすき。
でもやめてって言われても… やろうと思ってしてるわけじゃないから… わたしも、無理、だよ。
研磨くんのがわたしのナカで質量をさらに増して。
そしてビクって震える。
射精感を逃すためかな、逃げようとする腰をぐっと足と手で押さえる。