第6章 リレー
*裏(〜P318)
触れるだけのキスを、何度も。
だんだんお互いに昂って啄むように、吸い付くようにキスをして。
そしてどちらともなく舌を絡めて。
この一緒に、高まっていく感じが本当に。 たまらない。
ほんとにほんとにそれだけでわたしの身体は準備オーケーになる。
いつでも欲しい、いつでも来て。
「…脱がせたいけど脱がせたくない」
額を合わせ ぼそっと呟く。
手は浴衣の上からお尻を弄り、もう片方の指が首筋を這う。
それからまた、貪るように唇を重ねる。
キスをしながら、ベッドに向かって少しずつ押されてあとずさりする。
足が当たって、ストンと座って。
そのまま覆いかぶさるように研磨くんに押し倒される。
浴衣の研磨くんを脱がせるのなんて簡単で。
でも…わたしも… 脱がせたいけど脱がせたくない……
はだけた浴衣の裾から触れる研磨くんの脚。
その間にある硬いもの。
襟元をぎゅっとにぎって外側にくいくいっとひらけば、
露わになる研磨くんの胸元。
指を這わせ、そこここに触れる。
膝を立て、そここに、触れる。
「…ゆっくりなんてできない」
『ゆっくりじゃなくていい… でもわたしのナカで……』
「………」
………。
なに言い出そうとしたの、わたし?
わたしのナカで、なんて。
頭では思っても言葉にすると恥ずかしすぎる。
「…なに? 穂波のナカで?」
『………』
目を見れなくなったわたしに意地悪するように研磨くんは問いかけ、小さく笑う。
首筋をつーっと舐めあげて、襟元を片手で軽く広げながら。
「あーあ。いじめたくなっちゃった。普通にしようと思ったのに」
『いじっ… いじわる… しないで?』
研磨くんにされる意地悪は大好きだけど。
性癖どんぴしゃだけど。
今はもうゆっくりなんかできない、で合意したはずだから。
焦らされるのとか… 待てない。