第6章 リレー

研磨くんはぐっと、
でも優しくわたしの頭を両手で挟んで前後に動かし始める。



てっきり研磨くんが腰を動かすと思っていた。



なんだか、道具みたいに使われている感じで妙に興奮してしまう。
実際はそうではないから、できる興奮なわけで。








『んっ…… んぁッ……』








声、と呼べるのだろうか、とにかく自分のものとは思えない高い音が、
自分のタイミングでない動きによって口から漏れる









「…奥、あててもいい？」

『んっ…』









返事のようなよくわからない音を聞き取ってくれたのか、
ぐっと喉の奥に入ってきて、後頭部を押さえられる。









「…ッ　…気持ちぃ　…穂波へーき？」










苦しさと快感と興奮が一緒くたになって、涙が溜まる。
返事をするために少しでも声を発せようものなら嗚咽をついちゃいそうで、目で訴える。

平気だよ、そのまましたいように、して？











「…やば　…ちょっとごめん、すぐ終わらせるから」

『………』

「動くよ？」










ゆっくりと瞬きをしてみた。
なんか、頷くと同様な意味合いをこめれる気がして。

それをキャッチしてくれた研磨くんは、

「…ん」

と、声を漏らすとぐっぐっと喉の奥に当てるように腰を動かし始める。
頭をグッと抑えて、深いとこからさらに深くに当てるような、小刻みな動き。









苦しい… でも喉の奥って気持ちいい…

でもこれは研磨くんにしか絶対に感じないやつだってわかる

愛おしくて、大好きな研磨くんただ一人にしか感じない、やつ。










溜めきれなくなった涙が頬を伝い落ちる。










「…んっ　…もうイく……」











ドクドクドクって喉に、口に、研磨くんの白欲が注がれる。
溜めてなんていられなくって、ごくっと飲み込んだ

…よかった、むせなかった。










研磨くんの腰がすーっと引いて行く
頭を押さえつけてた手も力もふっと抜けて、
優しく添えるようにして撫でてくれる









すこし、柔らかくなったそれを、まだ含んでたい。
吸い付くようにして、まだ待って、って言ってみた。

言ってないけど、言ってみた。