第2章 ふたり
深く口付けながら
正面から研磨くんのがあてがわれる
すりすり ぐいぐい
ーヴーッヴーッヴーッ
………。
「…ハァ ……また治くん。 出なよ」
『…え、でも』
続けて欲しい。 待てなんてできない。
「また鳴りそうだし。また明日かけ直すだけ言って切ればいいんじゃない?」
『…ん、そだね』
研磨くんが携帯を手渡してくれ、緑のボタンを押す。
耳元に持っていくと……
『……んッ …えっ…?……』
「あ、もしもし穂波ちゃん? あれ?どないした?」
一気に奥目掛けて研磨くんがはいってきた。
そんなの聞いてない……
研磨くんは小さく笑いながら、
人差し指を口元に当てしぃーーってする
『ん………なんッ …なんでもなぃ… よ おさッ……』
名前を言おうとしたとこで数回思い切り突かれた
それから電話のない方の耳元に顔を落とし、
「今おれ以外の男の名前呼ばないで」
って言った。 呼びたくなんてないよ、でもだって……
「いや、大丈夫やあらへんやん?何?どないした?」
『あっとね… また明日ッ かけ直すね?』
「あ、そっか。 ごめんな、めっちゃうまい餃子の店見つけてん、
ほんでちょっとテンション上がってもーた。 遅い時間にごめ…」
『…ッ …んぁッ……』
「………」
『…ッ……』
電話持ってない方の手は指を絡めて押さえられてて…
歯を食いしばりながら研磨くんのいじわるに耐える
奥深くに沈めたまま、ぐりぐりと擦るように腰を回す…
わたしの好きなやつ…
「…ちょ …あかん 何してんの? 一人でしてるんとちゃうよな?
はっ? 誰かに襲われてるん? 研磨くんちゃう人に!」
『…んッ ううんッ そんなことないから… じゃあ… 切る……』
もー研磨くんの馬鹿。
治くん心配してくれてるじゃん…
これはやっちゃダメなやつだよ……