第5章 hotdogs, layer cakes & parfeit
ー穂波sideー
「…でも一応彼氏に確認しとけよ。2日連続で他の男の家とか」
それもそうだな。
うん。
『今、電話してもいい?』
「おー。てかメシはこの辺で食ってくんでもいい?選択肢は少ないけど」
『うん!この辺くることなんて白布くんに会いに来ないとないから、こっちがいい!』
「おっけー じゃあ、商店街の方向かいながら電話しな」
お言葉に甘えて、隣で白布くんが歩く中、研磨くんに電話をかけた。
泊まって行ったらと言われて、泊まれたらなって思うと伝えると
「…んー、月島と違って知らないやつだから、いいよって言っていいのか正直迷う」
と、正直に言ってくれたことが妙に嬉しかった。
それから、
「遊児は知ってるんだよね? …遊児に任せる」
って。
それを白布くんに伝えると、目を見開いて静かに… 引いてた?
驚いてたっていうよりは、引いてるって感じがした。
おばあちゃん家にいる遊児は不満げだったけど、
白布くんと電話で話した末、まぁいいべ。とのことで。
白布くんの家へのお泊まりの許可はおりた。
それを再度研磨くんに伝えて、白布くん夕飯を食べに。
今日は、定食屋さん。
白布くんもわたしも魚の煮付け定食にする。
今日の魚はスズキだって。
「あら、白鳥沢の。彼女?」
注文を取りに来てくれたおばちゃんにそう声をかけられて、
白布くんは …いえ、 と言いかけたんだけど、
おばちゃんは何か他の話を他のお客さんと初めて白布くんは小さくため息をついた。
「…じゃあ、まぁ、もう彼女ってことで」
『ふふ。デートだね』
「………」
『ここはよくくるの?』
「基本寮で食べるからあんま来ないけど、たまに部員たちで来たりする」
『そっかぁ、部員で溢れたらそれはそれは活気があるだろうねぇ』
いいな、こういう地域のお店に、
地域の学校の部活の人たちが集う感じ。
部活を頑張る人たちに作る食事は、作る方にとって、とても嬉しいことだ。
それはわたしも少しではあるけれど身をもって体験してる。