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【ハイキュー】 続・波長 【孤爪研磨】

第5章 hotdogs, layer cakes & parfeit


ー穂波sideー






…やってしまった。








『蛍くん、ごめんなさい』

「…はぁ、いや僕も普通に遊んじゃったんで。いいですもう、謝るとこじゃない」







水で冷やした手を首に当てるくらいの遊びのつもりが
蛍くんも水をかけてくるから楽しくなっちゃって
わしゃわしゃとやりだしてしまった。

そしていま私たちはびしょびしょだ。
全身。

幸い二人ともデニムは履いていない。

蛍くんはリネン地の涼しげな素材の黒いロングパンツに
レモンイエローのTシャツを着てる。

だから… まぁ… 乾く… かな?

とか思いながら、自分のことだけならその程度で済む能天気具合も、
誰かを巻き込んでいる場合、ちょっと、心許ない。
そんな感じで、さっきの場所にもどる。






「ただ、この後どっか行くとかいう感じじゃないですね」

『…うん、日陰で休みながら乾かそう。蛍くんは練習着もある?』

「汗かいてるけど、あるはある。 …でもいいよ、穂波さんも濡れてるし」

『わたしのことは気にしないでね』

「別に、気にしてないけど。日常茶飯事なんじゃない、とか思うから」

『ふふっ』

「お腹すいた、弁当食べよ。 っていうかせめて、髪拭かないと」








そう言って蛍くんは部活のバッグからタオルを取り出してわしゃわしゃと拭いてくれる。

「これ、予備のやつ。汗とか拭いてないから」

って言いながら。優しい。







それから自分の髪を拭いて、Tシャツを一旦脱いで絞る。
どきっとする。 蛍くんの上半身裸って…みたことなかった。

犬岡くんとかリエーフくんとかクロさんとかは、
普通にそこらへんで脱いで着替えるし、
そもそも海にしょっちゅういってるから男の人の上半身裸なんて、日常的に見てるんだけど…

なんか、蛍くんのはちょっと直視できない…







「あはは!そこそんな照れる感じの人ですっけ?」

『………』

「はい、もう着たんで大丈夫です」

『…ん って、ひゃあ!』







大丈夫です、の声に顔をあげると、目の前に蛍くんの素肌。
白くて綺麗な、素肌。

やっぱり、体毛は髪の毛と同じ色…
そもそも毛深くないからほんとほんのりだけど。

驚いたけど、気になってたことでもあったからまじまじと観察してしまう。









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