第5章 hotdogs, layer cakes & parfeit
ー月島sideー
脱がせながらキスをするってちょっと
やってみたけど正直身体が反応してしまった。
しかも普通にキス、したし。
舌も普通に絡めた。
君の身体も反応してたんじゃないの?って思う。
無理やりじゃなければいい、なんて言ってたら
僕ほんとに、いろいろできちゃうかもよ?って孤爪さんに言いたくなるけど。
多分そんな簡単なことじゃない。
穂波さんは確かに僕を結構好きだと思うし、心をゆるしてる。
でも孤爪さんへのそれとは桁違いなのはわかる。
僕へのそれが小さいんじゃなくて、孤爪さんへのそれが大きすぎる。
シャツを脱がせて腰に触れると、裾を捲ってないのに直接肌に触れた。
驚いてキスを中断して目視で確認する。
黒いタンクトップなんだけど、胸のちょっと下くらいまでしか丈がない。
お腹が普通に見えてる。
昨日から気づいてたけど相変わらず首筋にはキスマークつけてるし
胸元やショートパンツのウエストの境目くらいにもあるのが見える。
エロいってば、だから。
それについて言及しようとしたけど、言ってもしょうがないと思いやめた。
ここは自分が普段通ってる学校だってのに下半身も落ち着かないことになってるし、
とりあえず弁当食べる前にシャツを洗いに水道へ行こうと思った。
無色透明なゼリーだったから色がつくことはなさそうだけど。
なのにこっちの気も知らずについてくるという。
しかもついてきたい理由がわけわかんないから、断る理由がでてこない。
というかこの人は、あんなキスをあんなシチュエーションでしても
僕がなかったことのように普通にしてると、普通になる。
おかげで色々できてるわけだけど、冷静に考えるとやっぱり心配になってくる。
それで結局今、水道のとこまで一緒に来たわけだけど。
「…つめたっ」
『…うふ♡』
「………」
水をかけてくるってことは、多分僕にはまだしないんだけど
水道の水で冷やした手を僕の首にぺとってしてくる。
まぁ今は7月の暮れ。
暑いから正直気持ちいい。好きな人の手なわけだし。
だから僕も、指で小さく穂波さんの顔にかけたりして。
水で遊ぶ穂波さんのかわいさがすごくて
水道でこれなのに、海や川だとどうなんだろうとか想像してしまう。