第5章 hotdogs, layer cakes & parfeit
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いつものように早く目が覚めるわけだけど、
ウロウロして音立てちゃってもな、と思ってストレッチしたり、
本を読んだりして過ごす。
廊下を歩く音が聞こえたので少ししてから下に降りて顔を洗ったりして。
蛍くんのお母さんに挨拶をして、邪魔にならないようにお手伝い。
お弁当と朝食の用意を進めるようで、
いきなり手伝って返って邪魔にならないように、と思いながら。
こんな風に朝の台所に誰かと立つなんて、なんだか不思議な気分だな、だとか
蛍くんは食事の回数が多いわけじゃないから普通に男子校生のお弁当くらいでできるけど、
明光くんの時はお弁当の数も量も多かった、とかとか。
いろんな話をしながら、蛍くんのお母さんはやって欲しいことを振ってくれるので、
お手伝いというか、結構手を動かすことができた。
すっきり。
男の子2人のお母さん、すごいなぁ…としみじみしながら。
「…おはよう。 …普通にいるし」
顔を洗う前に水を飲みにきた蛍くん。
寝癖がちょこんって立っててかわいい。
『おはよう、蛍くん』
もう子どもたちも大きくなったし、
朝食に関してはここまでしたらあとは好きに食べてくスタイルとのことで、
蛍くんのお母さんは片付けを済ますと他のことをしに別の部屋へ行った。
今日は土曜。
お休みの日はお休みらしく。
そして、ほんとそれだな。
蛍くんこんなしっかりしてるし、きっと自分の食べた朝食のお皿くらいさっと洗ってくんだろう。
いいな、それ。とか思いながら、蛍くんと2人で朝食をいただく。
「なんか、僕ん家で2人で朝食とかちょっと…… 変な感じ」
『…笑 そう? まぁ、そっか、そうだよね。蛍くん朝からかわいいね』
「はっ!? 何言ってんの!? バーカ!」
『ふふっ』
やった、ちょっといつもの逆バージョンできた。
でもほんとかわいいな、蛍くんって。
ハンカチは丸めていれないだろうし、
ボタンが外れてたら直しそうだけど、
でも年下の男の子ってあの曲が結構しっくりくる。
別に憎らしくはないけど、
このシュールでニヒルなとこがある蛍くんを愛を持って
寂しがりやで生意気で 憎らしいけど好きなのって言うことは嘘じゃないなぁとかとか。
ふふっ
にやにやしちゃう。