第5章 hotdogs, layer cakes & parfeit
こういう、日帰り入浴の施設?って何故かとてもわくわくする。
休憩場所があって、テレビがあって。
食堂があって、アイスの自販機があって。
お土産屋さんがあって。
なんか通路が続いてたりして。
マッサージのお店とかマッサージチェアがあったりして。
みんなどこかリラックスしてるのもいい。
お風呂上がりで、ショッピングセンターとかに人が集まってるのとは違う。
特に夜は。
みんなこれからもう、家に帰って寝るんだね、っていう感じ。
女の人もほとんどすっぴんで。
「じゃあさっきの場所で。ゆっくり入って」
『うん、2人もゆっくりね』
夏だし、そんなゆっくりしないかな、と思ったけど。
露天風呂と内湯を隔てる大きな窓ガラスが開け放たれてて、開放感すごいし。
露天風呂も凄くいい。
サウナも入りたいくらい、ゆっくりしたくなるいいお風呂で、
長湯しないことに努めなきゃな感じだった。
髪も少しは乾かしたいし、あがらなきゃと奮起して。
ざばっと上がって、空いてるシャワーで身体をさっと流す。
出口のとこで身体を拭いてると、隣に口元の黒子が色っぽい綺麗な人が。
横顔だけでわかる、綺麗さ。
身体も綺麗だな、あまりジロジロ見ないようにしなきゃ…
あ、脚に傷の痕やあざがある。
何かスポーツやってるのかな。新しいのはなさそうだけど…
わたしも、スケボーで転んだり、ぶつけたりでちょこちょこ青あざができてる。
「………」
『………』
はっ!みすぎてしまった!
脚をジロジロ見られて気持ち悪いよね、
顔は見れないけど完全に、動きが止まってるのはわかる。
「…穂波ちゃん?」
『へ? …あ、きっ 潔子さん?』
「よかった、こんなとこで人違いしちゃったらと思ったけど」
『きゃー潔子さん!』
思わずハグをしてしまうわけだけど、わたし達裸坊なわけで
『きゃーーーごめんなさい!!』
潔子さんのいろんな柔らかい感触に、勝手に慌ててしまう。
浴室内だから、声は響かないように抑えつつ、興奮は治まらない。
「あがるとこだよね?とりあえずでよっか」