第5章 hotdogs, layer cakes & parfeit
ー研磨sideー
部活帰りの電車の中でなんとなくTwitterを開いてみた。
昨日のあのツイートをした人は遡って少し読んでみると結構面白かったから、
なんとなくフォローしといたんだけど。
新しくいくつかツイートされてる。
【昨日のカップルにまたも遭遇。
俺は木の上にいるんだけど、岩の上で抱き合ったり見つめ合ったり気が気じゃない】
【なんと結局、まさかの展開で、彼女が俺のいる木の前に登ってきて挨拶。
そのまま、会話するという運びに。彼氏もまるで猿のように登ってきて3人で木の上で談笑。
実に有意義な時間だった。 出逢いに感謝!】
【それにしても水着で木登りはエロい。太ももにある出来立てのすり傷がまたエロい。
地球とセックス… 確かに、木に抱かれてるような、木と交わり合ってるような印象を受ける子】
【そういえばカップルじゃなかった。従兄弟だって、どんだけ仲良くてどんだけうま合うんだよ。
そこかしこにキスマークついてたけどな、なんかつけた彼氏の気持ちがわかる気がした。
天真爛漫で奔放で、ほかっときたいけど、俺のってしときたいみたいな。
マウンティングじゃなくて、マーキングだな】
………。
太ももにできたばっかの擦り傷か… 確かにエロい。
やっぱこの人の呟き面白いかも、って思ってしばらく遡ると、
どうも実家は長野で、
それから父親のフィールドワークに幼い頃からついていってたって書いてあった。
今は父親はアトリエを持って、
なにかものづくりをしてるらしい。
本人は、大学院生で、よくわかんないけど微生物の研究してるっぽい。
微生物の研究でなんで木に登るのかよくわかんないけど。
いろいろ複雑に絡み合ってんだろ。
いろんな経歴の人がいておもしろいな、とか。
ある程度遡って読んで、
ホーム画面に戻ると新しいツイートがのってる。