第5章 hotdogs, layer cakes & parfeit
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「あらあら2人とも汗びっしょりかいて……」
おばあちゃんの家に着いたときにはもう、汗びっしょり。
…でも、
「ささ、穂波から先に、シャワー浴びてらっしゃい」
「いや!このままちょっと、川行ってくる!」
『おばあちゃん良いかな? 仏さんには後でご挨拶する』
「もちろんいいですよ、遊児はそのまま行くんですか?」
「おー、これ水陸両用だから!そのまま行く!」
わたしは鞄から水着とワンピースを出して、
手提げに突っ込んで。
おばあちゃんからタオルとタッパーに入ったスイカを受け取る。
それも手提げに入れて。
汗だくのまま、川へ!
『喉が渇いても我慢して飲むビールを待ってる間ってこんな感じかな』
「かもなー!でもこれほど気持ちいことじゃねー気がする!」
『うん、わたしもそう思う。やっぱ…』
熱い熱い太陽に焼かれて、
もうダメー!ってなって、
それでも尚、我慢した末の…… 川や海は!
「地球とえっちしてるみてーだよなー!!」
『地球とセックスしてるって感じする!』
木陰で水着に着替えるわたしを待っていてくれた
岩の上にいる遊児の元へと行って、
岩を登り終えるとその声…
(突拍子もない発言だけどここはわたしたち以外人間は誰もいないし…)
を合図に深くなってる淵へ向かってダイブ!!
岩の上から見るとうっとりするほどの色彩を蓄えた川の淵。
水は澄んでて、冷たくって、皮膚が、毛穴がキュってする。
心臓もキュってする。 身体が悦ぶ。
深いところへ潜っていって
遊児と向かい合って両手を繋いで、地面を蹴って一気に川面まで。
「ぷっはぁ〜!」
『あーん、最高ー♡』
いつからから夏にここにくると必ずする、これ。
こんなにクッタクタで汗かいた後にするのは初めてで、
今までも気持ちよかったけど、これほど気持ちいいのは初めてだ。
そしてこれはね、何度したくてもできない。
大人の言う、ビールの一口目と一緒。
今日、この一回しかできないの。
そしてこれほどのは、なかなか!
「うわ、やべっ……」
遊児が言葉をこぼす