第44章 その琥珀糖の味は… ※R-15
でもそれ以上に気に掛る事が
あげはにはあって
その部分を下着越しであっても
擦りつけていたのだから
気付いていたけども
彼のその部分も相当な事になってたのは
あげはにだって
当然分かってる事実だ
私はそうなったにはなったけど
「杏寿郎…、
どうするんだろ…あれ…」
余計に熱を拗らせたのは
私だけじゃなくて
杏寿郎だってそうだったはずなのに
それに 彼のあの部分も気になるが
琥珀糖… どうするんだろ?
いや 食べる以外に
用途は無いのだけども…
「杏寿郎、
…どうするんだろ?あれも…」
廊下の向こうの方側から
パタパタと軽い足音が聞こえて
その後から少し大きな音が
その軽快な足音を追う様に聞こえて来て
『あーん、
もう駄目よ、禰豆子ちゃん
廊下、走っちゃ。
頭の手拭いちゃんと巻いてないと、
廊下にお水が垂れちゃうわ』
そう蜜璃の声も
聞き取れる程に聞こえて来て
禰豆子ちゃんと蜜璃ちゃんが
お風呂から戻って来たんだと気が付いた
まだ 少しここまで距離はあるが
あげはが慌てて 自分の着物を整えて
タンスの隣にあった本棚から
適当な本を一冊抜き取ると
それまで本を読んでましたよと言いたげに
読んでいたフリをするが
読んだ事がある本なんだけども
その内容が頭に入いらないし
目からも見えてるのに意味が入って来ない
いや でも良かった
杏寿郎…が
あのまま止めてくれなかったら
とんでもない事になる所だったな…コレ…
あそこでもっとしてとか言ってたら
これ とんでもい事になってたなと
あの状況でお互いが
あれ以上の事をしていたら
止まれそうに無かったのは
自分でも痛い程に感じていたので
思いっきり声を蜜璃ちゃん達に
聞かせてしまう所だった
ガラッと襖が開いて
そのまま禰豆子が
あげはに飛びついて来る
「んんー♪むー、むー、むんっ」